レシピ詳細

やわらかオムレツ

撮影 吉田和行

脳卒中後遺症:タイプ3-レベル1

摂食・嚥下麻痺を遺したが、嚥下訓練によって嚥下機能が回復しつつる人、何とか座位がとれる体力がついてきた人です。咀嚼訓練をすることで、安全な嚥下を促すことを目的にします。この方の食事形態は、

  • ① 咀嚼を促す硬さがあり、
  • ② 一口を5~10回程度で咀嚼でき、
  • ③ その咀嚼力でまとまり、
  • ④ のど越しがソフトで軟らかになるような配慮が必要です。
  • ●一人分の材料と分量

    オムレツ

    50g

    ごっくん粥(まつや)5g

    牛乳45ml

    0.2g

    こしょう少々

    米油(ボーソー油脂)3g

    適宜

    マイルドケチャップ(カゴメ)10g

    SF NEWやわらかエンドウ(ヤヨイ食品)30g

    【栄養成分】(1人分)

    エネルギー200kcal

    たんぱく質10.2g

    脂質12.8g

    炭水化物15.0g

    塩分0.9g

  • つくり方

    • ① 卵をよく割りほぐす
    • ② 牛乳を65℃程度に温め、ごっくん粥を徐々に振り入れながら、よく混ぜる
    • ③ ②に①、塩、こしょう、米油を加えてよく混ぜる
    • ④ フライパンを熱し、油を薄く広げる。③を流し入れて菜箸などで細かく混ぜながら形をまとめていく
    • ⑤ ④が半熟状になったら火を止める。皿に取り出し、形を整える
    • ⑥ SF NEWやわらかエンドウを1cm角に切って盛り付け、⑤にケチャップをかける
  • 料理のポイント

    • ・卵が半熟のうちに、フライ返しなどを使って、フライパンの端に集める。焼きすぎると表面が硬くなるので、注意をする。フライパンの底を濡れふきんで冷やし、温度調節をする
    • ・滑らかな食感の卵焼きにするために、オムレツに油を加える。今回は、油酔いをしない、ビタミンEが豊富な米油を使用
    • ・卵を焼く油は、フライパンに塗る程度にする(この油が多いと、卵が油を吸収して、硬くなってしますため)
  • 形態のポイント

    • ・卵をやわらかくするために牛乳で同割りし、米油(ごっくん粥)を加えて、舌で押しつぶせる軟らかさと、離水のないまとまりを実現している。ごっくん粥は、貼り付き感がなく、牛乳を抱き込むため、離水による誤嚥を防ぎ、まとまりと滑りをよくできる
    • ・ケチャップソースを付けて食べることで、滑りがよくなる
    • ・食事介助をする際には、オムレツをその人の食べやすい大きさにカットして、一口ずつ「噛んでください」と促すことで、脳を活性化する

調理協力 松村眞由子クッキング     プランナー 管理栄養士    食器提供 株式会社おぎそ

出典)椎野恵子,原因疾患症状別介護職を学ぼう,月刊ヘルスケアレストラン●年●月号●ページ,日本医療企画より引用