レシピ詳細

柏餅

撮影 関口宏紀

認知症:タイプ1、3、4

  • 材料と分量(タイプ1、3、4)

  • 寒天溶液の分量割り合い

    手づくりぱぱ寒天(伊那食品工業)1g

    熱湯75g

  • 栄養成分(1人分)

  • つくり方

    【共通】

    • ⓐ 柏の葉は15分くらいゆでて水に戻し、ざるに上げて水を切る
    • ⓑ こしあんをボール状にしておく
    • ⓒ ごっくん粥と砂糖、片栗粉を混ぜておく
    • ⓓ 熱湯に手づくりぱぱ寒天を振り入れて溶解し、寒天溶液をつくる
  • 【タイプ1】

    • ① ボールに上新粉を入れて熱湯を注ぎ、菜箸でかき混ぜ、粗熱がとれたら手でよくこねる
    • ② 蒸気の上がった蒸し器にクッキングシートを敷き、①の生地を平らに伸ばして、透明感が出るまで焼く20分蒸す
    • ③ の生地を一度水にくぐらせてからボウルに入れ、砂糖と片栗粉を入れてよくこねる。楕円形に伸ばしてbをのせ、半分に折って合わせ目を閉じる
    • ④ ③をもう一度、蒸気の上がった蒸し器に入れ、5~6分蒸す。蒸し上がったらすぐに表面に冷水を振りかけて歯切れをよくし、aの柏の葉を表にして包む
  • 【タイプ3、4】

    【タイプ3】

    • ① 湯の中にⓒを撹拌しながら振り入れ、へらでよくかき混ぜ、手に水を少しつけてこねる
    • ② ラップに①をのせ、楕円形に伸ばしてⓑをのせ、半分に折って合わせ目を閉じ、ⓐの柏の葉を表にして包む

    【タイプ4】

    • ① ⓓの寒天溶液(A)にⓒを振り入れて撹拌・溶解し、へらでよくかき混ぜる
    • ② ⓑのこしあんを温め、寒天溶液(B)を加えてよくかき混ぜ、ボール状にしておく
    • ③ ラップに①を楕円形に伸ばし、②をのせ、半分に折って合わせ目を閉じ、ⓐの柏の葉を表にして包む
  • 【調理の工夫】

    • ・加熱済み、米粉である「ごっくん粥」の割合を変えるだけで、個々人の摂食・嚥下機能に合わせた「柏餅」ができる
    • ごっくん粥は低粘性の米粉なので、上新粉のような餅感はないが認知症の方には、片栗粉を加えて粘りを取り除いた。片栗粉とごっくん粉を合わせて湯で溶くだけでよい
    • ごっくん粥は米風味に優れた米粉。重度の記憶障害がある認知症の人でも昔から慣れ親しんだ記憶に残る風味なので、味覚や嗅覚を刺激して脳を賦活させ、咀嚼機能を誘発させる
    • ・寒天は体温で溶けないので、口に含ませたままなかなか飲み込まない認知症の人に対しても、口腔内で安定しており均一な食感を保つ
    • ・タイプ4は五分粥程度の硬さになるので、柏餅のようには固まらない。手づくりぱぱ寒天でまとめた

調理協力 近藤久美子    (イーコスモス・介護職研究家・管理栄養士)    食器提供 信濃化学工業株式会社

出典)椎野恵子,原因疾患症状別介護職を学ぼう,月刊ヘルスケアレストラン●年●月号●ページ,日本医療企画より引用