内外マシーナリー株式会社

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2025年01月

2025.01.31

最近の高齢者食はここまで進化!

現場のニーズや課題とは?

「やわらかければいい」──そんな時代は、もう終わりつつあります。
いま、介護施設の食事に求められているのは、やわらかさだけでなく、おいしさ・見た目・栄養バランス・効率的な調理までを兼ね備えた“総合的な食の提供”です。
本記事では、最新の高齢者食の動向と、現場が抱えるリアルな悩みをご紹介します。

高齢者の「食べる力」に合わせた食事づくりが求められる時代に
高齢者食の分野では、食事のかたさ・飲み込みやすさの指標として以下のような段階で示される【UDF(ユニバーサルデザインフード)】が普及しています。
区分
内容
対象
区分1
容易にかめる
咀嚼力がやや弱い
区分2
歯ぐきでつぶせる
歯がなくても食べられる
区分3
舌でつぶせる
嚥下力がやや弱い
区分4
かまなくてよい
嚥下困難な方
施設では、このUDFの区分を目安に、入所者一人ひとりの状態に応じた食形態を準備する必要があります。
つまり、“やわらかくすればいい”では済まされず、根拠あるやわらかさの実現が求められているのです。

現場のリアルな課題①:やわらかさとおいしさの両立が難しい
「やわらかくなるけど、味が落ちる」
「やわらかくなりすぎて、原型がなくなる」
「仕上がりがべちゃべちゃになる」
「手間のわりに満足度が低い」
──これは、実際の施設や病院で働く栄養士さま・調理担当者さまの声です。
多くの軟化手段(重曹、塩こうじ、酵素、加熱加工など)は、風味や見た目に課題を抱えています。やわらかくしても「食欲が湧かない」「おいしくない」「食感が不自然」といった声があり、現場では工夫と試行錯誤が絶えません。

現場のリアルな課題②:マンパワーが足りない!
高齢者食に求められる工程は年々複雑化しています。
その一方で、
  • 調理スタッフの人手不足
  • 時間に追われる厨房の現実
  • 多様な献立への対応
といった“人的リソースの限界”に直面している施設も多くあります。
調理に時間や手間がかかる方法では、「続けられない」「結局、市販の加工品に頼ることになる」といった現場の声も後を絶ちません。

求められているのは、「やわらかく、おいしく、手間なく」実現する方法
現在、以下のようなことが多くの施設で求められています:
  • 使いやすく、安定した結果が出せる
  • 入所者から「おいしい」と感じてもらえる
  • 調理の手間や時間を削減できる
このようなニーズに応える製品や調理法が、いま注目されています。

今後の連載では…
次回以降の記事では、現場の声から見えた製品選びのポイントや、最新の軟化技術、軟化剤などの実力についても詳しくご紹介していきます。
「やわらか食の悩みを解決したい」
「今よりもっと喜ばれる献立を作りたい」
そのようなお悩みを持つ方々に、少しでもお役に立てることができれば幸いです。