レシピ詳細

にぎり寿司

撮影 関口宏紀

脳卒中後遺症

摂食・嚥下麻痺を遺したが、嚥下訓練によって嚥下機能が回復しつつあり、何とか座位がとれる体力がついてきた人です。咀嚼回数10~15回で、バラバラにならないまとまりと滑りに配慮します。

  • 1人分の材料と分量

    50g

    165cc

    合わせ酢

     

    10g

    砂糖4g

    1g

    寿司ネタ:5種類

    鮮味鮪たたき(マルハチニロ食品)30g

    ホタテ貝柱10g

    甘エビ10g

    アボカド10g

    炒り卵

    ごっくん粥(まつや)1.7g

    熱湯8g

    A

     

    20g

    砂糖3g

    少々

    しょうゆタレ

     

    しょうゆ3g

    みりん3g

    だし汁3g

    片栗粉0.25g

    0.5g

  • 栄養成分(1人分)

    エネルギー329kcal

    たんぱく質17.6g

    脂質4.7g

    炭水化物50.6g

    塩分1.7g

  • つくり方

    • ① 鮮味鮪たたきは冷蔵庫で自然解凍する
    • ② ホタテ貝柱は半分を5mmにたたき、残りはすり身にしてよく混ぜる。甘エビも同様にする
    • ③ 炒り卵は熱湯にとろみ米スターを振り入れながらよく撹拌しておく。よく混ぜて漉したAを少しずつ加え撹拌し、フライパンで焼く
    • ④ アボカドは5mm角に切り、半量をすりつぶし、合わせる

    しょうゆタレのつくり方

    • ① 鍋にしょうゆ、みりん、だし汁を入れて混ぜ、水溶き片栗粉を加えて火をかけ、とろみを付ける
  • 調理の工夫

    • ・米は十分に浸漬させて米粒に水分を抱き込ませ、炊きあがり後に蒸らすことで軟飯になり、タイプ3に対応した食形態になる
    • ・合わせ酢はご飯が熱いうちに合わせ、蓋をして蒸らすと酢がなじみ、酸味の利いた寿司飯になる
    • ・生魚が熱をもたないよう、ミキサーではなく、すり鉢を使う
    • ・通常のにぎり1貫は30gだが、一口量の大きさ(通常の半分)にカットし盛り付ける
    • ・寿司飯は砂糖が適度な粘りを引き出し、にぎりにすることでさらにまとまりがよくなる
    • ・ネタを寿司飯ではさむことにより、10~15程度の咀嚼でもバラバラにならない、まとまりのよい状態になる
    • ・ネタはすり身とと固形物を混ぜ合わせることで咀嚼を誘発させる
    • ・卵にとろみ米スターを加えることで軟らかく適度な粘りを出し、まとまりがよい形態になる
    • ・むせる場合を考慮し、とろみを付けたしょうゆタレにする

調理協力 相原サヨ子    (介護職研究家・管理栄養士)    食器提供 信濃化学工業株式会社

出典)椎野恵子,原因疾患症状別介護職を学ぼう,月刊ヘルスケアレストラン●年●月号●ページ,日本医療企画より引用